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殿様の焼き物(微妙にへうげてます)

素朴な雰囲気ながら、高貴な匂いを感じさせる幕末~明治初期の茶碗(?)。
名古屋城内、御深井丸の尾張徳川家の御用窯で焼かれた「御深井焼(おふけやき)」です。
殿様の焼き物(微妙にへうげてます)_c0260295_15433538.jpg
【当店販売価格:6,800円】

まず、御庭焼とは江戸中期以降に大名や貴顕などが自分好みの器を作るため、城や藩邸の内に窯を築き焼成した陶磁器のことを言うのですが、御深井焼(おふけやき)は御庭焼の中でも「殿様窯」ともよばれて格の高さを誇り、材料や陶工にも吟味を尽くしていましたが、1870年(明治3)には違反制度と共に無くなりました。
祖母懐土という緻密な土を使い、透明感のある淡黄緑色の釉などが特徴です。

んー、素晴らしいですね。
しかし、骨董や器が好きな方ならお気づきかと思いますが、この商品、御深井焼の相場から考えるとお値段安いです。
幕末あたりの品物で、しかもお殿様御用達の窯で焼かれたものなら、本来はもっと高価なもののはずなのですが、実はこの子は見ての通り、はみ出し者のちょっぴり出来損ないだったりするのです。

なぜはみ出し者かというと、まずはその大きさ。
口径約17.8cm・高さ約8.0cm・高台径約8.0cmと、いわゆる茶道用のお茶碗にしては大きすぎるサイズ。
とはいえ、鉢や丼にするには小ぶりな感じがし、どうにも用途が括りにくい感じです。
殿様の焼き物(微妙にへうげてます)_c0260295_1543245.jpg
次に、その形。微妙に歪んでます。
織部などのようにエンターテイメントを感じさせる訳でもなく、侘び寂びの美を漂わせる訳でもなく、ただビミョーに歪んだ感じなのです。
殿様の焼き物(微妙にへうげてます)_c0260295_15433716.jpg
↑ひっくり返して横から見るとあまり感じないのですが。。。
殿様の焼き物(微妙にへうげてます)_c0260295_15433970.jpg
↑真上からみると高台も何気にへうげてます。

そして極めつけは、見込みにハッキリと見られる他の器の剥がし跡。
「どうやって重ねてたの?」と不思議になるくらいです。
殿様の焼き物(微妙にへうげてます)_c0260295_15434225.jpg

しかし、出来損ないの子ほど何気にカワイイもの。
殿様御用達の窯ともなれば通常は失敗作はすぐに壊されてしまうものですが、この子は100年以上もしっかりと残っているのです。
型にはまらず、ビミョーにゆるく、ちょっとファニーフェイス。
でも、血筋である高貴さと風格、時の経過はしっかりとその肌に焼き付けられています。

なんか、壮大なドラマ仕立てになりそうですが、要は失敗作には失敗作なりの個性があるということ。
殿様焼きだからってかしこまらずに、気軽に使いましょう。
煮物にはどうですか? お茶漬けもいいですよ。
どんどん使って、この子の個性を伸ばして、味のある大人に育ててあげてください。

ご興味のある方はぜひお店でお確かめください。【MAP】
お問い合わせもお待ちしています。
by No_C | 2013-03-12 15:55 | モノのこと